言葉にチカラを

もっと国語科の学びを楽しく

小生は、文部科学省で“学力調査官(兼)教育課程調査官”という職名で、2007年度から実施されている「全国学力・学習状況調査」の小学校国語の主担当を9年間務めてきました。全国の小学校約100万人以上を対象にした調査です。

その学習状況に関わる調査の中に、「国語の勉強は好きですか」という質問項目があります。全国の子どもたちの何%が好きと回答するでしょうか。

結果は、約4割の子どもたちが、「(どちらかというと)好きではない」という反応です。

 

幼児期、そして小学校入学時から“本を読んで、読んで”とねだったり、“先生あのね、あのね”とおしゃべりを好んだり、ひらがなや漢字を一生懸命に書いて覚えたりしていた時期から、小学校中・高学年になるにつれて、「あまりそうは思わない」、「(まったく)好きではない」(嫌い、大嫌い)へとモチベーションが下がっていく現状を憂いています。

4割を「そんなものかも…」「まあこの程度であれば…」との楽観視する教師が居るとすれば、それには一抹の寂しさを感じます。

 

21世紀を生きる子どもたちが、どのように言葉に向き合うことが大切かを日々考えています。やはり、好きであることは重要な要素であります。そのためには、まずは教師自身が国語を好きになり(苦手意識をなくし)、国語の授業を楽しく、そして力を付けるものにしていくことが重要になります。