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出版『イラスト図解ですっきりわかる 国語』東洋館出版社

刊行に当たって

国語科は、言葉の教育です。言葉そのものを対象として学び、言葉の力を伸ばしていく使命があります。言葉の力を伸ばしていくためには、教師がその力を系統的に捉えて指導していくことが肝要です。しかし、その系統性の把握に難しさを感じるのが、国語科の特徴です。

2020年4月より実施されている現在の学習指導要領の要諦は、教育課程全体を通して育成を目指す資質・能力を三つの柱(ア「知識・技能」、イ「思考力・判断力・表現力等」、ウ「学びに向かう力・人間性等」)に基づいて、各教科等の目標や内容が再整理されたことであります。今回、国語科の目標の冒頭に「言葉による見方・考え方を働かせ、言語活動を通して」という文言が明記されました。国語科における深い学びの実現に向けて、言葉による見方・考え方をどのように働かせ、言語活動の質をどのように向上させていくかなどが喫緊の課題です。

こうした改革や課題を見据えた国語科の学習指導においては、指導すべき事項は『小学校学習指導要領解説国語編』に詳しく記述されていますが、学習用語の定義が多様であり、それが螺旋的・反復的に示されることにより、指導事項を明確に捉えた指導に難しさを感じている教員も少なくありません。“教材を教える”のでなく、“教材で教える”という理屈は理解できていても、教科書教材で指導事項をどこまで具体化して指導すればよいかという悩みが尽きないのが、国語科です。

そこで、小学校国語の目標、指導すべき指導事項を分かりやすく図解(イラスト)し、ビジュアル化、構造化にすることで、全国の小学校の教員を日々の国語科授業をサポートしようと、本書を刊行しました。本書を手に取ってくださった方々の明日からの国語科授業づくりの一助になれば幸いです。

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